コンセプト目次
運営者の心構え
一行の文字数について
緑地に白文字ポリシー
ネタバレの定義
作品との関わり方について
作品との関わりは個人的
不快感をもよおさないサイト
批判のあり方
誕生年度が必須である理由
過去の投稿との整合性
世の中を今より少し肯定的に眺めるまなざし
批判のあり方
「批判のあり方」
批判精神は持ちつつも、読み手にとって心地よい雰囲気とはどのようにすれば構築できるのだろうか? という問題意識からの文章です。
作品に対する批判の位置付け
「辛辣な批判」というものを、どのように扱えばいいのかという問題には本当に頭を悩ませました。
当サイトでは、基本的に好きな作品に関してだけの文章を書くという「しばり」があるので、厳しい批判というのは、それほど書かれないであろうと予想します。
ですがたとえば、傾向の類似する作品と対比させて語ったりする場合などは、その対比させる作品にたいして過剰に厳しくなったりすることはあり得そうです。
また、好きな作品とはいえども、絶賛ばかりでなく「ここはこうであって欲しかった」などと思う点もあるでしょう。
あらゆる作品に対して、批判的なことを書かないという態度であるのならば、
「どんな作品であれ良いことだけを誇張して書くの?」
「それだと、たとえば映画の場合においては、これから鑑賞する上での参考にならないんじゃないの?」
などの問題がありそうです。
雑誌などの新作映画の紹介記事において、どんな作品であっても批判的な事は書いてはいけないのだろうと推測される記事を目にすることがあります。
それが広告主からお金をもらって書かれている文章である場合などは、さらに顕著でありまして、これはもう純粋に良い点だけを紹介するしかないという状況になっています。
その紹介記事を読んで、その映画を見るべきかどうかの判断材料に用いるには有用性に欠くと言わざるを得ないでしょう。公開される映画のすべてを、何が何でも持ち上げなければならないとなると、当然そこにはある種の屈折がもたらされます。
と、いうよりもそれを屈折と捉えるのは「PRのための紹介」と「批評」とを混同したために起こる誤解、と解釈した方が適切なのかもしれません。
このサイトが多くの人に「有用」であると思っていただくためにも、いかなる作品に対しても批判性を排除した「紹介」ばかりの文章になってしまうというのも、これはやっぱり具合が悪いのです。
批判性が一切欠落しているスタンスによる文章というのは、ひと言で言ってしまえば「退屈」なんです。
批判性のないスタンスというのは、作品に対して、鑑賞者の側から能動的に価値を見いだそうとしたり、その価値を検討したりという意思が欠落していると言ってもいいと思うのです。
しかし、もう一方で、多くの人が妥当だと考えたとしても「辛辣な批判」というのもいろいろと問題があります。
映画の場合で考えてみます。
たとえば、すごく感動的だと感じた作品に対して、影響力の強い有名な批評家が、あまり好意的でない事を書いているのを読んだりすると、自分の見方は間違っていたのだろうか? などと考えたりしてしまいます。
たとえ明確に、「いやいや、その意見はちょっと違うな」と思ったとしても、そんなふうに世の中のどこかで評価されていると知ってしまうことに、モヤモヤとしたわだかまりが残ってしまう事がわたしにはあるのですが、そういう経験はないでしょうか?
映画館で見終えた直後は、これはすごいものを観てしまったなぁ、という感動的な映画であったとしても、ある程度時間が経っていろいろな人の意見をネット上で読んだりすると、熱気を徐々にクールダウンさせられることも何度か経験しましたね。
つまり、きつい批判というのは、せっかくの感動的な体験を、そのいくらかは無難なものに書き換えられてしまう可能性があるという問題点は指摘できるでしょう。
これが、たとえば仕事の上での事で、自分なりの仕事のやり方が社会に通用しないことを思い知らされるという種類のことなら、それは当然客観的な意見を聞き入れて修正していくべき問題であると言えるでしょう。そのことについて「みんな(社会)はわかっていない」とごねるのはいかにも子どもじみています。
でも、このサイトで扱う、娯楽を前提としたものをどのように感じるのかという問題の場合だと、やっぱりそれとは事情が異なります。批評の文章によって、同じように記憶の書き換えがなされるのであれば、「そうそう、そうなんだよな」ともう一度同じ映画を観たくなるような、共感が味わえる文章であったり、薄れてきた感動のアップデートになるような文章のほうが価値がないでしょうか?
結論
結局のところ、大切なのはバランスの問題だと思います。
以上のような考察の結果、当サイトにおいては、
批判を完全に排除するわけではないが、それを読む不特定多数の誰かしらを不快にさせはしないかとの配慮も忘れない。
だからといって、批判的なことを書くことが、イコールその作品にけちをつける、という価値観に縛られるのも面白味に欠けると。
そのあいだで、良い感じのところを探っていくというような態度しかないのかなぁ、と思います。
そういったわけで、自分が大好きな作品であったとしても、
「充分に楽しむためにも、この点だけは妥協してもらわないときついんです」とか
「大部分においては最高級だけど、ここの点だけは傷だという指摘は認めざるをえんなぁ」
などと思うところがあれば、そういうことはしっかり書いていただいた方が文章に説得力や信頼感が増すと思います。
一応、付け加えておきますけど、手放しの絶賛がダメだというわけでは全くないですからね。作品に対する熱い情熱だけで書かれた文章というのも全然歓迎なので、この項を読んで変な勘違いはしないで下さいね。
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